ミックのメイプルシロップができるまで

カナダの美しい紅葉。これがメイプルシロップの原料。

上の写真はメイプルシロップの原料となるカナダ・ケベック州にあるサトウカエデの原生林です。この広大な原生林を見ると、カナダが世界生産量の8割を占めていることにうなずけます。
カナダの国旗にもなっている「サトウカエデ(sugar maple)」は、メイプルシロップの原料となるいくつかの樹木種のうちでも最も品質がよいとされ、なかでも南東部のケベック州のものが有名です。ミックのメイプルシロップもケベック州産のものを輸入しています。

サトウカエデは樹高30~40m、直径50~100cm、寿命は300~400年というダイナミックな樹木。葉っぱは長さ7~15cmにもなるというから、日本で見慣れた在来種のカエデとは比べ物にならないくらい巨大です。

大地の栄養をぐんぐん吸い上げ、成長していくたくましい生命力を感じますね。

原料になる樹液(サップ)の収穫は春先のわずか10~20日間

日本のカエデと同じく、サトウカエデも秋になると紅葉し、冬が訪れるころに落葉します。

サトウカエデは極寒の冬に自らが凍結しないよう暑い夏の間に蓄えたでんぷんを糖分に変えて越冬します。そして、1年でもっとも寒暖差が激しくなる2~3月の雪解けの時期のわずか10~20日間の間に、芽吹きの春に備えて大地からミネラルたっぷりの水分を吸い上げ、蓄えた糖分とともに全身に送り出します。このときに採れるのがメイプルウォーター。

収穫は直径20cm以上(樹齢30~40年)の健康な樹木に上の左写真のように蛇口のような採取口を取り付け、集積所までホースでつなぎます。農場には多くのサトウカエデの樹木があるため、ホースが張り巡らされており、上の右写真のとおり、全体図が管理されています。

1本の樹木からできるメイプルシロップは1リットルほど

1本のサトウカエデからは、40~80リットルものメイプルウォーターがとれるというから驚きです。
そんなに採ってしまって樹は枯れないのか心配になりますが、摂る量は樹木全体の1/10以下ということで、問題なく、採取後は傷口が治るかのように自然にふさがっていくとのこと。
人間なら血液の1/10を献血したら意識を失いそうですが、サトウカエデはものすごい生命力ですね。

しかし、このとき採れるメイプルウォーターの糖度は3%ほど。

このメイプルウォーターをメイプルシロップにするには糖度66%になるまで煮詰める必要があるため、1シーズンで樹木1本から採れる40リットルのメイプルウォーターは、1リットルのメイプルシロップにしかなりません。と~っても貴重な自然からの贈り物ですね。

※下左写真はメイプルウォーター。スイカのようなさわやかな香りがします。右写真は煮詰め終わって琥珀色になったメイプルシロップ。

メイプルシロップは高い栄養価を誇る伝統の甘味料

メイプルシロップは16世紀から先住民によってつくられていたと言われています。彼らは甘く、高い栄養価があるメイプルシロップをつくるために春先になると樹液(メイプルウォーター)が採れる森に移住するほどでした。
現在のホースチューブ式の採取方法になる前は、アルミのバケツを樹にくくりつけて採取し、メイプルウォーターを集めるために森の中を歩き回り、十分なメイプルウォーターが集まると、簡易的に建てた「シュガーハウス」に戻り、大釜で煮詰めてメイプルシロップをつくっていたようです。(上写真)
まだ雪の残る寒い春先シーズンに重いバケツをいくつも集めて、根気よく煮詰める作業はとても手間のかかる重労働ですが、その高い栄養価と貴重な甘味料を得るために何世紀にもわたって製造が受け継がれてきました。

下の表はメイプルシロップと他の甘味料との栄養比較です。
メイプルシロップはカロリーが一番低いのに、むくみの解消によいとされるカリウムの含有量が圧倒的。さらに、砂糖やはちみつに比べると食後の血糖値が急上昇しずらく、糖を脂肪へと促すインスリンの分泌も緩やか。そのため、ダイエット中の甘味料に最適です。また、食事からとりずらい鉄分や亜鉛などの希少ミネラルも含まれ、身体にうれしいスーパー甘味料です。

シロップはもちろん、さらに煮詰めてバター状にしたスプレッド、さらさらのシュガーや食感が残るフレークなど、その形状もさまざま。パンやドリンク、スイーツのトッピングはもちろん、「みりん」のかわりに料理に使えば、とても上品な味に仕上がります。
おいしいメイプルのパワーを、ぜひ日々の食生活に取り入れてください。

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